少年時代に天才ドラマー現れるとして騒がれたことは既に過去の出来事であり、今ではその当時のニュースを知る人もそれほど多いとは想像しがたく、時の、過ぎゆく、世の中の移りざまに、当時のその記憶も遠のいてまいりますが、ニューヨークで18年を過ごした彼のドラミングは、やはり、この音源「ザ・フォース」を聴けば聴くほどに過去の事実を物語っているようです。在住18年間という年月は、持ち前の天分的な奏法に、加えて努力、新たに包容力という価値観を育ませており、「ザ・フォース」はまさに聴く者を惹きつけて止みません。「ザ・フォース」におけるリーダーとしての包括的な包容力は、グループにモチベーションをもたらし、事細かな気配りをもって、客席と一体になって会場に熱い空気を作り出しています。この「ザ・フォース」ではドラマーとしての音楽性、そして、リーダーとしての存在感を顕示する素晴らしい内容に仕上がりました。メンバーのシェリル・ベイリー（Gtr）、ブライアン・シャレット（Org）とも、まさにニューヨークの香りのする若い世代であり、第一線で活動している素晴らしいミュージシャン達です。なお、この本作に奥平真吾の良き理解者であるゲストの本多俊之（Sax）のラインも素晴らしく、奥平真吾の叩き出すグルーブ感あふれる重厚なリズムに沿って奔放にメロディーを奏でています。「ザ・フォース」は力という意味合いですが、奥平真吾の10年ぶりの4枚目ということもあり、その4枚目にあたるフォースにも通じる言葉でもあります。今回はこのリリースに伴う奥平真吾「ザ・フォース」発売記念ツアーも予定されております。奥平真吾の率いる「ザ・フォース」の熱い演奏にご期待下さい。

Shingo OKUDAIRA（ds） Sheryl BAILEY（g） Brian CHARETTE（org） Featuring Toshiyuki HONDA（Sax） *M1,2,5,6

1. FIELDS OF SISAL 2. MBALISHU 3. THE WESENBACK 4. ONE FOR CARLOS 5. WHEN I CLOSE MY EYES 6. SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE 7. DANCE OF THE DREAM MAKER (ピツトインミユ-ジツク)
2009年9月5日(土)発売