現在還暦を過ぎたばかりのコロラド生まれのピアニスト、Sam Pannuzio 率いるマイナー・ピアノトリオ盤。
最も影響を受けたのはBill Evans Trio というだけあって、その演奏はスイング王道路線を行く中で、抒情性と品のある味わい深さを醸しながら展開していきます。
一方でChick Corea の如く息を呑むようなテクニックにも裏打ちされていて、さすがとしか言いようのないレベルまでヴォルテージを高めていっています。そんな中でSam Pannunzio 自身の根明な部分から来るのでしょうか、屈託がなく、天真爛漫でエネルギッシュなプレーはこの現代ならではのものかもしれません。好感度大のピアノトリオ作品。(INFOより）
＊M3&4などでエヴァンスの影響が垣間見えるピアニストではありますが、基本的には美メロ路線を踏襲の安らぎ派とでもいいましょうか。かといってイージーではなくきちっとしたリズムとの一歩踏み込んだ安定感はなかなかのものがあります。個人的にはシンバル・レガートの音色がこの場合合っていて好きです。

Sam Pannunzio(p) / Mark Bullis(b) / Lionel Kramer(ds)

1. Another Time / 2. The B-Side / 3. Mimi 5:34 / 4. Closer / 5. My Aunt T /6. Leslie / 7. The Waltz / 8. Azene 4:31 / 9. Goin' Home
(Eastside Jazz Recordings/USA)